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2017年08月18日

ヤモリの来訪

夕方、シャワーにと風呂場へ行くと、窓ガラスに写るヤモリの姿。ヤモリは、蚊やハエなど私たちにとって迷惑な害虫を食べる、という。また名前の通り「家守り(ヤモリ)」で、家を守ってくれる縁起のいい小動物とか。ガラスに張り付き、軽くトントン、としてもピクリとも動かず。姿が可愛い。

  


Posted by 一太郎 at 21:36 Comments( 0 ) つれづれの思い

2017年08月10日

「未完の水路」は語る

霞ヶ浦。茨城県にあり、面積では国内2位の湖。25年前、この近くの潮来(いたこ)というまちに2年ほど住んだことがある。
当時、霞ヶ浦では、総延長45キロの地下水路を造り、利根川、那珂川の2つの1級河川とつないで水質を浄化するという「霞ヶ浦導水事業」が進められていた。
この事業の計画策定は昭和60年。バブル期の直前である。目的は、生活排水の増大で湖の水質が悪化したことによる浄化対策のほか、2つの川の水を融通し合うことでの渇水対策と、首都圏の水源確保が目的だった。総事業費は、1,900億円の巨大プロジェクトである。当初は8年後の平成5年度の完了予定だった。しかし、計画から32年経った今も、この事業は完了していない。「未完の水路」である。
未完の理由は、地下利用をめぐる地権者との交渉の難航である。また平成21年の民主党(当時)への政権交代での中断や、その後、自民党が政権に返り咲き、26年、事業の継続が決まったものの、つまるところは、地下利用に必要な区分地上権の設定が終わらず、工事の再開のめどが立っていないことである。
現在、霞ヶ浦と利根川を結ぶ「利根導水路」2.6キロは完成済みだが、那珂川と結ぶ「那珂導水路」42.9キロは70%近くが未着工である。しかも完成済みの「利根導水路」は、平成元年に完成し、7年に試験導水を行ったが、利根川のシジミの大量死が発生。漁業協同組合の反対で使用されず「開かずの門」となっている。
那珂川には何度も訪れたことがあるが、清流で天然アユや、サケの遡上で知られている。当初から漁業関係者らは、「霞ヶ浦とつないだら川が汚れる」と事業に反対していた。そして国土交通省が示した環境対策は「机上の空論」で、「生態系が壊れてからでは遅い」と訴えている。
32年前と比べると全国的に下水道の整備が進み、霞ヶ浦も水質は改善傾向にある。また深刻な渇水も起きておらず、都市部の水需要も人口減少で下方修正された。事業はすでに1,500億円ほど投入され、完成済み部分の維持費だけでも年6.5億円に上る。このまま進めることがいいのか、という状況にある。
そこで考えたいのは、「沼津駅付近鉄道高架事業」である。霞ヶ浦導水事業と同じような計画策定の時期、そして事業規模、経過など見ると、とても似通っている。
「未完の水路」が語っているのは、社会変化を踏まえて費用対効果を検証し、正確な情報を公開した上で、住民と共に継続か、見直しかを考える姿勢である。
鉄道高架事業も同じである。先の沼津市長選で鉄道高架推進を唱えた前市長は、「検証のうえ見直す」と言った現市長に敗れた。その現市長は不思議なことに、いとも簡単に公約を破り、高架推進となった。
このことを見ても、沼津市のみならず、国も静岡県も、ずっと「高架ありき」で、「住民と共に」の姿勢があったのか、と問いたい。
(沼津朝日新聞 平成29年8月10日付コラム「言いたいほうだい」中山康之)

下の写真は、静岡県・沼津市作成の鉄道高架完了後の想定沼津駅周辺。完了前には市民サービスの大幅低下。そして財政再建団体へ。
  


Posted by 一太郎 at 22:38 Comments( 0 ) 沼津市政