2016年10月02日
沼津市長選の争点は何か
沼津市長選が間もなくである。現在まで出馬表明した候補者は現職含め2人。それぞれの候補者の出馬理由は新聞報道などで見たが、争点が何か、よくわからない。
現職候補者は沼津駅鉄道高架の推進を唱え、それが争点と位置付ける。しかし前回の市長選では「高架は争点でない」と言っていたはずである。それが今回は「争点だ」と言いだしたのが不思議である。一方の候補者は、鉄道高架が争点でないと言い、だからといって何が争点か示していない。
先日(9月4日)、原地区センターで、一方の候補者が「市民と語る会」を開くというので行ってみた。ここで、その候補者は「鉄道高架は賛成でも反対でもない」としたうえで、市長に就任したら財政を見て考える、と説明。至極もっともなように聞こえる。
しかし、この問題は昨日今日始まったことでない。出馬にあたっては、事前にもっと勉強し、自らの考えをしっかり主張してもらいたい。それがなく高架の是非に触れないでは、有権者からすれば「白紙委任しろ」、と言われているのと同じである。
候補者のチラシには一応見直しと触れているが、この一言で理解しろというのは、少し乱暴すぎるのでないだろうか。さらにこの候補者は「高架は争点でない」としているが、それでは現職と同じ高架推進の立場かと、うがった見方になってしまう。
川勝平太静岡県知事は就任時、鉄道高架は見直すとして、有識者会議やPI委員会など開き、点検作業を行ってきた。私はそのほとんどを傍聴してきたが、内容は「高架ありき」で、見直すべきという様々な意見には耳をかさなかった。結果、川勝知事は見直しどころか推進とした。静岡県では「見直し」という言葉がいかに軽いものかがわかる。
「白紙委任」するということは、有権者の意図しない判断になる可能性がある。それはどちらの立場(高架推進あるいは見直し)に立ったとしても、どちらかが意図しない結果になる。
また高架の是非が有権者の投票行動のすべてでないにしても、現状このことが沼津市政のリーダー選びに大きな要素となる。なぜならばこの問題がこれからのまちづくりや市民生活に大きな影響を与えるからだ。
4日の「語る会」を聴いたなかでは、このままの市長選では盛り上がらないのでないかと。何しろ具体的な施策ひとつも聴けなかったからだ。それはそうだろう。鉄道高架の是非を抜きにして沼津のビジョンや施策は語れない。
翻って、ついこの間行われた東京都知事選。当選した小池百合子知事はその選挙戦で、オリンピック施設の再検討、待機児童問題解消、行財政改革、韓国学校への都有地貸出取り止め、市場移転の点検、無電柱化、知事給与削減など、具体的な施策をいろいろと打ち出し、また議会との対決も辞さずと、その態度を鮮明に打ち出していた。その都知事選を目の当たりにすると、沼津市の市長選に寂しさを感じる。
候補者の人たちへ望みたい。鉄道高架問題の現実をスルーしては、沼津の将来が見えない。それ故、その是非のうえにたって、まちのビジョンを描き、その具体的な施策を示し、堂々と論戦を張っていただきたい。
現職候補者は沼津駅鉄道高架の推進を唱え、それが争点と位置付ける。しかし前回の市長選では「高架は争点でない」と言っていたはずである。それが今回は「争点だ」と言いだしたのが不思議である。一方の候補者は、鉄道高架が争点でないと言い、だからといって何が争点か示していない。
先日(9月4日)、原地区センターで、一方の候補者が「市民と語る会」を開くというので行ってみた。ここで、その候補者は「鉄道高架は賛成でも反対でもない」としたうえで、市長に就任したら財政を見て考える、と説明。至極もっともなように聞こえる。
しかし、この問題は昨日今日始まったことでない。出馬にあたっては、事前にもっと勉強し、自らの考えをしっかり主張してもらいたい。それがなく高架の是非に触れないでは、有権者からすれば「白紙委任しろ」、と言われているのと同じである。
候補者のチラシには一応見直しと触れているが、この一言で理解しろというのは、少し乱暴すぎるのでないだろうか。さらにこの候補者は「高架は争点でない」としているが、それでは現職と同じ高架推進の立場かと、うがった見方になってしまう。
川勝平太静岡県知事は就任時、鉄道高架は見直すとして、有識者会議やPI委員会など開き、点検作業を行ってきた。私はそのほとんどを傍聴してきたが、内容は「高架ありき」で、見直すべきという様々な意見には耳をかさなかった。結果、川勝知事は見直しどころか推進とした。静岡県では「見直し」という言葉がいかに軽いものかがわかる。
「白紙委任」するということは、有権者の意図しない判断になる可能性がある。それはどちらの立場(高架推進あるいは見直し)に立ったとしても、どちらかが意図しない結果になる。
また高架の是非が有権者の投票行動のすべてでないにしても、現状このことが沼津市政のリーダー選びに大きな要素となる。なぜならばこの問題がこれからのまちづくりや市民生活に大きな影響を与えるからだ。
4日の「語る会」を聴いたなかでは、このままの市長選では盛り上がらないのでないかと。何しろ具体的な施策ひとつも聴けなかったからだ。それはそうだろう。鉄道高架の是非を抜きにして沼津のビジョンや施策は語れない。
翻って、ついこの間行われた東京都知事選。当選した小池百合子知事はその選挙戦で、オリンピック施設の再検討、待機児童問題解消、行財政改革、韓国学校への都有地貸出取り止め、市場移転の点検、無電柱化、知事給与削減など、具体的な施策をいろいろと打ち出し、また議会との対決も辞さずと、その態度を鮮明に打ち出していた。その都知事選を目の当たりにすると、沼津市の市長選に寂しさを感じる。
候補者の人たちへ望みたい。鉄道高架問題の現実をスルーしては、沼津の将来が見えない。それ故、その是非のうえにたって、まちのビジョンを描き、その具体的な施策を示し、堂々と論戦を張っていただきたい。
