2011年05月14日

沼津市議会の活性化

「市議会の活性化を願う」 中山康之(沼津朝日 平成23年5月7日号)

 市議選が終わりました。投票率は45.49%と、ついに50%を切り、市議選では過去最低の投票率になりました。この数字は何を意味しているのでしょうか。それは市民の市政に対する不信、諦めといったものを突きつけている数字と読み取ることもできます。
 当選した方々には大変喜ばしいことと思いますが、この数字を見て手放しで喜べるものでないことを、当選と同時に感ずることから始めていただきたいと思います。その自覚なくして、「行政を監視する」「まちづくりの立案や決定をする」という本来の機能役割は果たせないと思います。
 最近の選挙は、投票しようという意思さえあれば、投票日以前でも簡単に投票することができます。にもかかわらず、このような低い投票率は、まさに市政に対する警鐘を鳴らしていることと思います。
 政治には信頼が必要です。議会は、いかに市民の信頼を得るかが問われています。そのために何よりも必要なことは、「開かれた議会」「議論のある議会」にしていかなければいけないと思います。
 議会の最近の出来事でも、鉄道高架事業に関する質問において他の自治体で起きていることを例に出せば、その自治体を誹謗中傷している、として質問した議員に「懲罰」を科しました。先例のある自治体に学ぶことは当たり前のことです。「懲罰を科す」という脅しで言論を封じているのです。
 また小中学校への太陽光発電パネルの設置では、質問議員が発注方法の不透明さ市政の中枢にいる人の介在などを追求すると、十分な議論もしないで審議を打ち切ってしまっています。真実をうやむやにして葬り去っているのです。
 市民に納得できる議会をつくるためには、「開かれた議会」にしなければいけません。そのために議会の開催は、多くの市民が傍聴できる日時に設定することが必要です。土曜日、日曜日や夜間に開催するなどの工夫が必要です。定例会はたった年4回です。これに要する日数は、年間日数から見れば僅かなはずです。
 また議事の進め方も工夫する必要があります。これまで質問者が、あらかじめ提出した質問に、行政がこれまた準備した回答を行なうというパターンで進められてきています。質疑応答には、あらかじめ用意や準備をしておくことは必要ですが、議会ではもっと自由に、掘り下げた議論ができるようにすることが肝要です。そうすれば行政の仕事も、議員の資質もよく見えます。そのためには、一つ一つの問題ごとに議論するとか、一問一答方式で議論するとかの方法を採り入れ、「議論のある議会」にしていただきたいと思います。
 「開かれた議会」と「議論のある議会」は、市民の「市政に対する関心」と「議会への信頼」につながると思います。改選後の市議会では、今までと違う活性化された議会の運営を、ぜひ見せていただきたいと思います。
(『プリセットー故郷沼津、再生へのメッセージ』著者、本郷町)
 
 


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Posted by 一太郎 at 22:54 │Comments( 0 ) 沼津市政
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